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上場企業の役員


私が今までフィリックスで、出会ったお客様を観察してわかったことは偉くなる男性はやはり、目の輝きが違うのだ。

抜け目のない男の目の光はそれとなくわかる。

店の中で、くだらない駄じゃれを飛ばしながらも、歌を歌いながらも、さらリラックスして朗らかに笑っている風にしてもどこか冷めて周囲を観察している。

さらに成功する男性は、人に媚びない。

サラリーマンには多少「ごますり」がある。ごまをする対象があるうちはこの方法で成功するけど、後ろ盾をなくしたとたんに失脚するのがこのタイプの男性だ。一度落ちるや、それまで苦々しく思っていた男たちにたたきのめされるので、再浮上するのは難しい。

媚びない男は、どんなに強い相手だろうが「それは違う」とはっきり言う。

私が実際に会った上場企業の役員は「へぇ!あんな気の良さそうなおじさんが」というタイプが多い。相手に警戒心を抱かせない。

その一方で、鋭い目の光を絶え間なく張りめぐらせている。

おのずから、周囲は彼に敬意を払わずにいられない存在感が漂うのだ。

けれど、多くの男性は「無理にあそこまでしたくない」と思う。

だから、成功した男性はいつも孤独である。
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