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お笑い国政選挙シリーズ

2012.12.26

お笑い衆議院選挙 2012師走

今回の選挙は予想通りの結果で、要因もはっきりしていたので、「意外な結果や驚きの結果を心理学的、社会学的観点からコメントする立場」の筆者にはほとんど出番がないと云える。

途中の予測(世論調査結果)の反作用が出る、との説もあったが、最近の選挙では、ブレーキが掛かるどころか、むしろ加速する傾向があるので、結果は予測の範囲内であり、驚きでもなかった。

今回民主党はもともと勝ち目がない上に、小沢グループが出ていったところで空中分解してしまったのだから、結果はみえていた。

一言で云えば、「松下政経塾政治」の未熟さ(或いは限界、失敗、敗北等色々な言葉で表現できる)であろう。
象徴的な事例は筆者の選挙区でも表れていた。選挙戦終盤になって、前回小選挙区で勝ち上がった松下政経塾出身を売り物にした民主党現役議員から投票依頼の葉書が届いたが、宛先には何と2000年に亡くなった筆者の父親の名前が記されていた。いかに地元での日常活動が不足していたかが分かる。

良しにつけ悪しきにつけ民主党の集票を担っていた小沢と云う毒を取り込めなかったところに未熟さがあったと云える。

笑えないジョークだが、時同じくしてパナソニック社は大赤字で、おまけに同社が支援するJリーグのガンバ大阪までJ2落ちとなってしまった。

前回の衆議院選挙のコメントで、「新旧党首の政治資金問題や16兆円の財源問題、防衛問題の不安も何のその・・・」と記したが、今回の争点に関してもあいまいなところが多い。あちらを立てればこちらが立たずの政策が多いように思われる。例えば、TPPに関しては、輸出振興には欠かせないが農業や医療等はどうするのか、消費税増税に関しては、財政赤字を考えれば必要かも知れないが、不況に輪を掛けるのではないか、原発に関しても、撤廃は理想だが、代替エネルギーや経済活性化との兼ね合いをどうするか、等々いずれも難問であり、どの党もすっきりとはしていないように思われる。分かりやすいのは領土問題で、自民のガチンコ対決の姿勢が受けたと思われるが、これとて北朝鮮の拉致問題や核・ミサイル問題解決には韓国、中国、ロシアを巻き込んで対峙する必要があり、そんなに単純な話ではないはずだ。
選挙民の選択の根底には、「何でもいいから、すっきり明快にしてくれ」的な希求があったのではないか。政策の中身より、政権担当能力が問われたように思われる。維新が伸び悩んだのも、寄り合い所帯の民主党の混乱のイメージが重ね合わさったからではないか、と思われる。


以上

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