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お笑い国政選挙シリーズ

2010.07.13

お笑い参議院選挙 2010

短期間における内閣支持率のアップダウンにも慣れっこになったし、マスコミ 各社の事前予測の傾向に上乗せした結果が出る事も分かってきたので、民主党 の大敗にもさして驚く事はなかった。もはや「笑っちゃう」こともない。
本コラムのタイトルも変える必要がありそうだが、他に適当な案が浮かばない ので、タイトルの変更は政界を見習って「先送り」としたい。
開票状況をつぶさに追うよりも、W杯決勝戦のTV観戦に備える方が重要なの で、投票締切と同時にTV各局の出口調査に基づく予測が出たところで、さっ さと寝床に入ってしまった。
不謹慎ではあるが、恒例により政策論議は抜きにして社会学的、心理学的観点 から考察してみた。

1.衆議院選挙の反動
  民主党支持者も含めて選挙民全般に、昨年の衆議院選挙で民主党を勝たせ過ぎた、との思いが底流にあったように思われる。これは郵政選挙の次の参議院 選挙の時と同じ状況である。
2.連立相手への嫌悪感
民主党を支持する人達、或いは期待して衆議院選挙で民主党に投票した人達 には、鳩山政権のもたつきの原因の一つは連立相手の国民新党と社民党の我が ままにある、と映ったのではないか。彼らを御せない鳩山総理も頼りなくみえたに違いない。新しい連立相手候補として「みんなの党」が選ばれ、こちらに票が流れたのではないか。
3.消去法
  民主党に政権運営のもたつきや消費増税の唐突な提起などがあったが、そうかと云って自民党にも戻りたくない、と云う選挙民も多かったのではないか。
筆者の周囲にも「入れたいところがなくて困っている」と云う人達が大分いたが、それでも選挙に行った人達にとって、「みんなの党」が受け皿となったものと思われる。
4.潮流は依然として「脱官僚」
「事業仕分け」で名を上げた蓮舫が圧倒的な人気を博したことでも分かる通り、相変わらず「脱官僚」、「役人の無駄遣い排除」への期待が大きい。行革担当大臣を務め、声高に「脱官僚」を唱え続ける、‘ぶれない’渡辺党首率いる「みんなの党」が支持を集めたのもこの点にあると推察される。
5.民意の不在
批判を恐れずに云えば、選挙民自身、国家と自分の将来にとって何が必要か分かっていないのではないか。体系化され集約された民意などないのだと思う。もやもやした頭の中をすっきりさせてくれる政党や党首を待望し、思いつき程度の餌に安易に飛びつき、気に入らなければぽいと捨て、浮動票となって回遊しているだけではないだろうか。今回は「みんなの党」が浮動票を掴んだように思われるが、次回ははたしてどうなるだろうか。
各政党とも、ありもしない「民意」を測りかね、手探りの状態でその場凌ぎの政策を切り売りし様子をみているのが今の政治の構図ではなかろうか。そこにマスコミが巧みにつけ込み、無責任な世論調査などを武器に善人面して撹乱しているので始末が悪い。「総理にふさわしい政治家」の世論調査などは無責任極まりない代物と思われる。
6.とは云え
タレント候補の不振、消費税10%を掲げた自民党の復調などをみる限りでは、選挙民の判断もまんざらではないな、と思う。民主党の政策から「無駄の排除」が希薄になった(なったように思われた?)ために敬遠され、自民党は消費税10%をきちんと提起したため一定の支持を集めたように思われる。
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