鳥井閑の実践的作詞作曲講座

　　♪駅の便所Rock'n Roll ♪

　　今日も駅は工事中　中々便所が見つからない
　　おまけに今朝から下痢気味で　電車を飛び降り大慌て
　　駅の便所Rock'n Roll 　駅の便所Rock'n Roll
　　駅員に聞いても新米で　まともな返事が返らない
　　駅の便所　駅の便所　どこにあるのか

　　そうだ、あそこにあったっけ　行ってみりゃ只今掃除中
　　立ち入り禁止の看板に　思わず怒りがこみ上げる
　　駅の便所Rock'n Roll 　駅の便所Rock'n Roll
　　今頃掃除をするなんて　馬鹿だ、阿呆だ、アンポンタン
　　駅の便所　駅の便所　他を探そう

　　やっと見つかった駅の隅　だけど満杯で入れない
　　空いてるところもあったけど　新聞紙が詰まってた
　　駅の便所Rock'n Roll 　駅の便所Rock'n Roll
　　新聞で拭く奴あ許せない　切れ痔になって死んじまえ
　　駅の便所　駅の便所　きれいにしてくれ

　　どんどんドアを叩いたら　角刈りの兄さんが出てきたよ
　　冷や汗かいて逃げ込んだが　紙を持っていなかった
　　駅の便所Rock'n Roll 　駅の便所Rock'n Roll
　　紙は自動販売機　だけどコインを切らしてた
　　駅の便所　駅の便所　百円貸してくれ
　　駅の便所　駅の便所　駅の便所

思わず身につまされてしまう歌詞と、にぎやかなリズム、だみ声をだす鳥井閑に店は沸きかえった。
「なんか、かわいそうだよねこの歌詞。」これはママの感想だが、全く同感である。
みんなそれぞれに、隣の人と感想を述べ合っていた。

「じゃあ、次はカラオケのことを歌った歌です。カラオケがこんなに流行るとは思ってなかったのですが、カラオケがきらいだなあ、と思っていた時期がありましてそのときに作りました。」

　♪くたばれカラオケ♪

　　ここは原宿　ナウイ歌聞かせてよ　渋谷あたりじゃ、みんなカラオケ
　　次から次へと耳障りな歌聞かせる
　　お金払って、まずい歌聞くのは御免さ
　　くたばれカラオケ　エィエィ　くたばれカラオケ　エィエィ
　　ここは原宿　ナウイ歌聞かせてよ
　　渋谷あたりじゃみんなカラオケ　元を取ろうとマイクの奪い合い
　　おまけにひどい声出して、したり顔　いい気なもんだぜ
　　たくさんだぜ　たくさんだぜ　まずい歌聞くのは御免さ
　　くたばれカラオケ　エィエィ　くたばれカラオケ　エィエィ
　　ここは原宿　ナウイ歌聞かせてよ

　　ここは原宿　ナウイ女歌ってよ　渋谷あたりじゃ、みんなカラオケ
　　次から次へとブスイ女が歌う
　　お金払って、ブスイ顔見るのは御免さ
　　くたばれカラオケ　エィエィ　くたばれカラオケ　エィエィ
　　ここは原宿　ナウイ女歌ってよ
　　渋谷あたりじゃみんなカラオケ　目立ちたがってマイクの奪い合い
　　おまけに太い足上げて、したり顔　いい気なもんだぜ
　　たくさんだぜ　たくさんだぜ　ブスイ顔見るのは御免さ
　　くたばれカラオケ　エィエィ　くたばれカラオケ　エィエィ
　　ここは原宿　ナウイ女歌ってよ

　勢い良く歌い上げた鳥井氏に拍手が起こった。
「いつもは女性とか愛とかばっかり歌ってるのに。」常連客が苦笑いで言う。
「こうゆうのもたまには良いですね、たまには！」と綾ちゃん。
「私はこれを待ってたのよ。」とこれはママ、本当にこの曲が好きなようだ。
　インパクトが大きかっただけに、歌が終わった後も店内はしばらく「駅の便所論」でわいていた。
　聞く人に暇も与えずに歌い上げた鳥井閑、普段から穏やかな印象を与える鳥井閑であるが、その内にはどうやら激しいものが秘められているようだ。

文責　ゆうき