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カラオケのほめ方

忘年会の季節になりました。カラオケでもっとも大切なのは、
参加者がまんべんなく「ヒーロー気分」を味わうことです。

(歌がうまい人の場合)

歌唱力をほめておけばいいと思うのは大きな油断です。

もちろんめいいっぱい驚いた表情で「うま〜い!」と感嘆の声をあげる。

しかし、本人も自信たっぷりですから、その程度では満足しません。

「この歌を選ぶところが。また憎たらしいよね」と選曲をほめたり、

「オリジナルもいいけど、Aさんが歌うと、また別のよさがあるよね」

己に酔いまくっているアレンジぶりをほめたりしましょう。

また、上手な人の中には、サビのところで、苦しそうな表情をとかして

「だめだぁ。でなーい」なんてことを言うのが大好き。

もちろんそれは、もっとほめてほしいというサイン。

えー、ばっちりじゃない。それ以上完璧に歌ったらプロに悪いよ」

ぐらい言わないと、サビのたびに同じことを繰り返します。

(へたな人の場合)

「味がある」「Aさんらしい」あたりの無難な表現ではいかにも

お茶を濁している感はぬぐいきれません。

そんな時は「マイクの持ち方が決まっている」とか

「なんか声が石原裕次郎に似ているよね」などと、強引に歌手の

誰かと「声が似ている」ことにしてしまうのも有効です。

歌唱力が似ていると言っているわけではないので、

嘘にはなりません。


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