2001.01.25(木)、電気・通信設備機器メーカーの社友会(現役管理職とOB)で
講演した際に配付したレジメです。
講演に当たっての要望は以下の3点でした。
・高齢者が多いので、素人にわかりやすい内容にして頂きたい
・新春講演会なので柔らかい内容にして欲しい
・個人レベル(例えば「生活に役立つインターネット」)も組み入れて頂ければ
有り難い
「eビジネスの現場から−IT革命の実際」 イーアレー・オーグ 北爪正路
1.インターネットの標準的な講演・研修コース
(1)インターネットとは?(仕組みと技術、組織、歴史)
(2)実際に使うには(実習含む)
(3)ビジネスへの適応(eビジネス)
(4)社会・経済への影響(IT革命)
・通常は各項目毎に3時間、本日は全部で50分
・詳細は拙著「間違いだらけのIT常識」参照
(明日香出版社、本体価格 1,600円)
2.イーアレー・オーグ(http://www.e-alley.org)について
3.当節出版事情 -「間違いだらけのIT常識」
現場感覚のある本(現場経験者が書いた本はほとんどない)
4.インターネットとは?
・パソコン情報(デジタル情報)が全世界に流通するための規約、仕組み
(電話で声が通じるのと同じ)
・電話番号の代わりにインターネット・アドレスがあるだけの話
・E-mailアドレスとホームページ・アドレス(HP)
(@マークの後ろにあるのがドメイン名)
E-mailアドレス nakamura@nifty.com nakamura@abc-u.ac.jp
HPアドレス http://www.nifty.com http://www.abc-u.ac.jp
・ドメイン名は世界に1つ(識別のため組織種別や国別表記)
.com .net .edu .org .gov
.co.jp .ne.jp .ac.jp .or.jp .gr.jp
・操作は電話の場合(番号を押すだけ)よりちょっと難しい
5.これから使い始める人のために
(1)目的の明確化
(2)パソコンのセッティング(業界用語では初期設定)は他人任せ
(3)マニュアルは読むな
(4)自分のための簡単な手順書作成(大橋巨泉)
(5)定常的に見るHP(株価情報など)は「お気に入り」(BOOKMARK)に登録
(6)ハッキングには注意
(6)利用技術習得の3段階(3日で実用、3週間でベテラン、3ヵ月で達人)
・インターネットについてやさしく喋れる人はいない
・元々難しいのが問題、また難しいところを説明する書籍、人も問題
・やさしいところだけを学べばよい(TVとの比較)
・要は「たんなる道具」、自分の目的のために使えれば良い
6.ビジネスへの適用(eビジネス)
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│ ビジネス種類 │ 分 野 │
├────────────┼──────────────┤
│インターネットを活用した│ 企業内利用 │
│ビジネス ├──────────────┤
│ │ BtoB(企業間取引) │
│ ├──────────────┤
│ │ BtoC(消費者向け販売)※│
├────────────┼──────────────┤
│インターネットそのものの│ プロバイダ型(接続事業者)│
│ビジネス ├──────────────┤
│ │ 検索型 │
└────────────┴──────────────┘
※オンラインショッピングの形態
┌───────────┬───────────────┐
│ 形 態 │ 代 表 例 │
├─────┬─────┼───────────────┤
│ 集合型 │NW事業者│@nifty、So-net、 BIGLOBE │
│(モール)├─────┼───────────────┤
│ │専業 │楽天、逸品、ぴかいち │
│ ├─────┼───────────────┤
│ │本業強化 │アコシス、クロネコ探検隊 │
├─────┼─────┼───────────────┤
│ 独立型 │大 手 │デル、アマゾン、ブックサービス│
│ ├─────┼───────────────┤
│ │中 小 │家具のアオキ、ナチュラム │
└─────┴─────┴───────────────┘
7.政治・経済・社会への影響(IT革命)
(1)産業構造の変革、経済活性化の牽引車としての期待(需要創造、雇用増大)
(2)新しい人間関係の成立、情報共有の進展
企業内組織のフラット化、企業と顧客・行政と市民の関係の変化
(3)チャンスとピンチの同居
商品取引ルートの変更、異業種参入・提携、
ベンチャ企業の勃興(Silicon Alley 、ビットバレー)
集中・殺到、一人勝ち、収穫逓増→ネット株バブル現象
バブル崩壊後→ナンバー・ワンよりオンリー・ワン
(4)日常生活の隅々まで(インターネット取引・適用分野の拡大)
物販 → デジタル商品、金融サービス → 医療、教育、行政
(5)自己責任の社会の到来
以上
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